サクラマスファンには朗報となる稚魚放流について、県は2019年春以降にこれまでの年間1万匹から4万匹に約4倍もの稚魚を増やす方針を明らかにした。九頭竜川は「サクラマス釣りの聖地」として全国の釣りファンに知られており、稚魚数を大幅に増やすことでさらに流域振興につなげたい考え。 県水産課によると、サクラマスの稚魚放流は九頭竜川中部漁協が取り組み、県が補助している。毎年4月と11月に5千匹ずつ計1万匹を放流している。九頭竜川は遡上(そじょう)数が多いために人気があり、昨シーズンは全国から約8千人が訪れたという。 19年春から稚魚数の4倍増を目指し、国と県、勝山市の補助で同市内に勝山淡水漁業生産組合が整備し、今夏ごろ完成する種苗生産施設を活用する。  九頭竜川の環境整備にも力を入れる。県内水面総合センター(福井市中ノ郷町)が考案し、全国で初めて天然サクラマスの産卵が確認された人工床(しょう)の設置や、簡易魚道の整備で資源を増やしていく。  また西川一誠知事は、天然サクラマスの飼育と展示を兼ねた大型水槽を県内水面総合センターに整備し、良質な卵が安定的に採取できる研究を新年度から始めることを説明した。「来館者が稚魚と親魚を観察しながら、生態の勉強ができるようにしたい」と述べた。清水議員に対する答弁。  大型水槽は幅4メートル、奥行き2メートル、高さ2メートルで今夏ごろ完成する。九頭竜川の天然サクラマスを20匹程度飼育する予定。 
サクラマス釣りの"聖地"として全国的に有名な九頭竜川での釣りが2月1日から解禁となった。 待ちわびた多くの釣り人が大勢詰め掛け、夜明けとともに大物を狙って勢い良く竿を振るった。 サクラマスは、ヤマメが海へ下り成長したもので、産卵のため川を遡上(そじょう)する。魚体が大きくて美しく、釣るのが難しいことから、釣り人の憧れの魚。九頭竜川は遡上数が多く、聖地と呼ばれている。この日は福井市の高屋橋から北陸自動車道九頭竜川橋までの約10キロで、ルアー・フライ釣りが解禁された。  福井に通って5年目という林博文さん(45)=大阪府=は午前7時ごろにヒットし、3、4分の格闘の末に約60センチを釣り上げた。「めったに出合えない美しい魚なのでうれしい」とほくほく顔。約50センチを釣った福岡市の福田豊さん(53)は「次は60センチを狙う」と意気込んでいた。  福井市内の釣具店には午前中、5匹の釣果が報告された。九頭竜川橋から上流は16日に解禁される。期間は5月末まで。

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